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2日目のカレーは美味しい!に潜む食中毒の影

2023.02.17

カレーは2日目の方が美味しいと聞かれたことありますか?中の食材が溶け込み、
味がなじんで美味しくなる理屈かと思います。と同時に衛生管理の仕事をしていると、
食中毒の心配をしてしまいます。それは〝ウエルシュ菌〟。食中毒菌の一種で、別名
給食病と言われています。献立では、カレーやシチューなどの煮込み料理に多いです。
1回の事故で、多くの発症者が出やすいのが特徴です。

それでは、カレーと〝ウエルシュ菌〟の関係をみていきましょう。〝ウエルシュ菌〟は
熱に強い芽胞を作り身を守っていて、43~45℃で増殖します。また、エンテロトキシン
という毒素を産出すると熱では壊れないため。いくら加熱しても除去できないのです。
しっかり加熱をしたところで、毒素が出た後では手遅れになります。

常温放置は厳禁

カレーなどの煮込み料理は、一度に大量に作ることが多いです。1人前を調理するのは
難しい。大量に作ったあとはどうしますか。その場で全部食べきれば問題はありません。
危険なのは作った後のカレーです。大量のカレーを冷ますには時間がかかります。
先ほど、増殖する温度帯が43~45℃とありました。ここの温度帯をできるだけ早く通過
させる必要があります。大量の場合、常温でゆっくり時間をかけて冷ますのは、菌を増殖
するお手伝いをしていることと同じ。みなさんの知らないところで増え、毒素が一杯・・・。

具体的な対策は、空気がない所が大好き(嫌気性)なので、調理の際はよくかき混ぜ、
空気を一杯取り組む。大量に作ったあとはできるだけ小分けして、危険な温度帯の
滞在時間を少なくして温度を下げる。くれぐれも、常温放置は厳禁です。


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